先月、GEN ACADEMYで開催されたサタデーナイトPNF症例検討会に参加してきました。
発表者の方はかなり高いレベルでテニスをされていた方で、テニスのコーチをしているようでした。
その方は作業療法士の方で、IPNFAのベーシックコースでPNFを学び、PNFの上肢の使い方を意識してから、サーブ速度が180km/h → 200km/hまで上がったようでした。
生徒さんにもPNFの上肢の使い方で教え始めて、ほぼ全員が10km/hはサーブ速度が上がっているようです。
今回のテーマ:テニスのサーブ速度を上げたい
今回はかなりニッチな
【テニスのサーブ速度を上げるためのアプローチ】
をテーマにして症例検討が繰り広げられました。
発表者以外の対面参加者はテニス初心者ばかりでしたが、わかりやすく評価とアプローチを解説していただけました。
松田先生の解説で勉強になるのは単なる筋トレやストレッチに終始せず、フォーム中のどのタイミングのどの動作を改善するために、どの筋群の働きを促通するかがとにかく具体的なことです。
今回の症例の方は、コーチ(今回の発表者)のような力強いサーブが打ちたいというHOPEがあり、サーブ時には下のような感覚だったようです。
- 上半身と下半身がバラバラになっている感覚
- ラケットを強く握り込み過ぎてしまう
- ボールをしっかり打てている感覚がない
発表者の方はインパクト時とフォロースルー(?)時の「バラバラになる感覚」に着目して腹斜筋の促通をしたようでした。
解説では発表者の方が着目した腹筋群の効果的な促通方法を説明し、その上で松田先生の着目点を説明してくださりました。
松田先生は、ラケットを振って加速したりインパクトをするタイミングではなく、ラケットを引く時の背筋群に着目していて、解説・実技含めてとても勉強になりました。
自分が専門としていないスポーツの方への介入では、具体的なフォームの解説ができずに単純な胸椎や肩甲骨周りのストレッチ・筋トレになってしまいそうです。
しかし、介入する上ではそうではなく、フォームをひとつひとつ分解して、そのつながりから優先順位をつけていくことの大切さが解説されていて、専門外のスポーツ介入をする際に活かそうと思いました。
私は野球が専門ですが、野球の指導をする際にも活かせそうで、基本はかなり似ているなと感じました。
次回テーマ:足関節内反捻挫受傷後に生じた腓腹筋機能低下に対する理学療法
次回は整形外科クリニック勤務の方やスポーツをやっていた方であればほぼ必ず遭遇する、「足関節内半捻挫」がテーマです。
YouTubeでも紹介されていました。
特に、足関節内反捻挫は背屈・外反でシーネ固定することが多く、腓腹筋機能が著しく低下します。
機能低下というと関節可動域や筋力だけに目が行きがちです。
しかし、実際には獲得した可動域や筋力をどのように使うかがとても重要になってきます。
運動を具体的なものにする協調性(空間・時間・強さ調整)というような要素です。
私はPNFを学ぶまでは、その協調性を改善させるための考えが出ませんでした。
整形外科で勤務していた時に、具体的に動作を作ることの重要性を強く実感しました。
PNFを学んだことがある方も学んだことがない方も、捻挫に対する臨床の幅を広げるために、一緒に勉強しませんか?
私は対面で参加します。
[vkExUnit_ad area=after]