はじめに
一昨日、6月11日(土)に蒲田和芳先生の「パーソナルISRセミナー」に参加し、直接指導を受けてきました。
今までコロナの影響でオンラインのみとなっていたのですが、数年ぶりに待望の対面セミナーが復活したので、すぐに申し込みました。
組織間リリースを行っていて、患者様からはゴッドハンドと言われることが多かったので、もうほとんど完璧だろうと思っていましたが全くそんなことなく、しっかりと指だけでなく腕の使い方を修正していただきました。
まだまだ細かく解剖の勉強をして、指の使い方を練習しないと気付かされました。
このセミナーは、組織間リリースを行っていて、正解がわからないという方にはとてもオススメです。
マンツーマンで1時間も直接指導していただけるので、正解がわかり自信がつきます。
実際に二日間臨床で使いましたが、臨床効果が格段に上がります。
今回の記事ではどんな修正をされて臨床効果が上がったのかなどを具体的に書いています。
気になった方は
リアラインイノベーション研究会というサイトに詳細が記載されている部分があるので、覗いてみると参考になると思います。
この研修に参加した経緯
前提条件
参加時の経験年数
理学療法士9年目
この研修に参加する前にどんな研修に参加していた?
- 臨床1年目にISR
- 臨床4年目にCSPT
- コロナが流行るまで少人数開催のjoint health seminar20回くらい
- 昨年、今年とkokokara onlineで関節疾患、産前産後のオンラインセミナー
研修に参加する前にどんな予習をしていた?
悩んでいる症例の症状を頭の中でまとめただけ
経緯
コロナ前は定期的に蒲田先生のセミナーに参加し、組織間リリースの技術確認をしに行っていました。
特に私が狙っていたのは「少人数のセミナー」
直接指導を受けられる時間が多くとれ、技術向上に繋がったからです。
これは一緒に参加していた、趣味が理学療法の変態先輩PTも同じことを言っていました。
それが1時間つきっきりで直接指導を受けられるのは一番効率が良くて最高だと思ったからです。
組織間リリースをより長く行っている方ほど共感してくれるだろうなぁと思います。
今回は普段から介入していて難渋している患者様を実技パートナー(非医療従事者)として参加しました。
その方はもともと頚椎症性神経根症・胸郭出口症候群の方で、上肢のしびれ・痛みは改善することができたけれど、肩の痛み・のどの詰まり感・息の吸いにくさがなかなか改善せずに難渋していました。
こんな悩みが解消されるセミナーだった
パーソナルISRは基本的にISRをやったことがある方全てにオススメできました。
その中でも特に、以下のような悩みを持った方にオススメです。
- やってはいるけどいまいち上手く効果が出ない・痛いと言われる
- リリースできた時の正解がわからない
- ISRセミナーに10万円払って参加したことがあるけど、もう一回10万円払うのはキツイ
結論:ISRやったことある人にはとてもオススメ
数年ぶりに直接指導していただきましたが、触診による評価と癒着をリリースする速度が凄まじく上がっていました。
それでいて押し込む力やリリースする際の速さは最低限で、施術を受けている方は不快感をほとんど感じなかったようです。
一緒に行って初めて蒲田先生の本物のISRを受けた方の感想は「ゴッドハンドって本当にいるんだね」「ああいうのを本当のゴッドハンドっていうんだね」でした。
私も患者様からはゴッドハンドと言われることが多いですが、比べ物にならなかったようです。
久しぶりの方や自分でやっていて自信がない方、もしくは私のように「もう大丈夫だろう」と思っている方は、一回だけでも指導してもらった方が良いです。
オススメする理由3選
おすすめする理由はたくさんありますが絞りに絞って以下の3つです。
- 自分の変な癖がわかる
- 正解の感覚がわかる
- 他のISRセミナーと比べると安い
1.自分の変な癖がわかる
私はISRを学んで8年が経ち、臨床でもずっとISRの技術を使ってきました。
そして定期的に正解を学びに蒲田先生のセミナーに参加していました。
その結果、患者様からは「どこに行っても良くならなかったのに一回でこんなに良くなってびっくりした」と、数えきれないくらい言われてきました。
なので、自分はかなり習得できていると思っていたのですが、恥ずかしいくらいにそんなことはありませんでした。
今回、修正していただいた点は以下の通り。
- 指を押し込みすぎ(深すぎる)
- 指の角度が違う(こする組織に対して垂直になっていない)
- 力が入って指が曲がってきてしまう(その結果リリースする組織を乗り上げてしまう)
- リリースが速すぎる(癒着を力で剥がそうとして待てない)
- 指先だけ or 変に体全体で剥がそうとしている(肩〜手首を上手く使う)
自分では普段から気をつけているつもりだったのにこれだけ問題点が出てくるので、直接指導していただくことはとても重要だえと実感しました。
2.正解の感覚がわかる
ISRをやっている方全員が共感していただけると思いますが、リリースできた時の正解の感覚、かなり難しくありませんか?
そして大きいセミナーで直接教わろうとしても、そんな機会は数分だけ。
オンラインセミナーで、リリースする箇所や手の使い方を修正してもらってもしっくりこない。
パーソナルだと1時間みっちり直接指導していただけて、その悩みが解消されました。
しかも、実際に指を持って誘導してもらいながら、実際に癒着がリリースできたタイミングまで教えていただけます。
リリースできた時には「今リリースできたね」と言われるので、自分の指先の感覚と蒲田先生の発言が一致することが増えれば、少しずつ正解に近づいて行っている証拠です。
3.他のISRセミナーと比べると安い
ISRをやっていると、実際にセミナーで答え合わせがしたくなることがありませんか?
しかし、ISRセミナーは3回で10万円近くして、理学療法士の給料では結構キツイですよね。
コロナ前はJoint Health Seminarという土曜の夕方〜夜に3時間で5,000円で、参加人数も10名ちょっとの、技術確認にはうってつけのセミナーがありましたが、今はそれがありません。
費用は1時間で2万円(受講歴によって割引きあり私は14,000円)でしたが、短い時間に集中して勉強できるため、逆に短時間でもお得な感じでした。
ある程度ISRを学んだ後はひたすら実践し、正しく行えているか確認するのが上達の1番の近道です。
短時間で集中して指導してもらえるこのセミナーは一番効率が良いと感じました。
臨床で実際に行ってどうだった?
同伴したパートナーの方には、かなり頻繁に施術を頼まれる方であったため、その後2日連続で施術して、蒲田先生にリリースされた感覚との違いをフィードバックしていただけて、少しずつ近づいていけるようになりました。
その方から言われたフィードバックでは
失敗している時は
「あの先生(蒲田先生)とくらべると引っ張られるような感じがする。なんかツンとする。」
「押し込まれすぎて少し痛い。あの先生(蒲田先生)はもっとふんわりしていて、何されてるのかわからないくらい」
成功している時は
「そうそう、そんな感じ。気持ち良い。かなり楽になった。」
と言われ、答え合わせができます。
家族など、すぐに実技練習をしてフィードバックができる間柄のパートナーを同伴すると、最も技術力向上に繋がるだろうなと思いました。
注意点3選
受講してみての注意点がいくつかあります。
- テーマを決めていくべき
- ISRを全くやったことがない方には向かない
- ある程度解剖が頭に入っている箇所を指導してもらうべき
1.テーマを決めていくべき
「今日のテーマは?」と聞かれます。
どんな部分に自信が無くて、どんなことが出来るようになりたいか、どの関節・組織のリリースが出来るようになりたいかなど、具体的なテーマを決めて行き、蒲田先生に伝えると良いです。
私は普段困っていた症例を同伴し、どうやったら難渋している症状を解決できるかを求めて行った結果、「今日のテーマは?」の質問に対する答えがぼやけてしまい、失敗したなと思いました。
失敗したなとは思いましたが、実際に困っていた症例への具体的な介入方法を知ることができたので後悔はなかったです。
2.ISRを全くやったことがない方には向かない
受けた感想ではISR初学者には向かないと思います。
というのも、その日に資料などは無いですし、解剖アプリを確認しながらやる暇もなかったです。
ISRセミナーで学んで、ある程度自分でやってみて悩んでから参加するのが最も効率が良いと思います。
3.ある程度解剖が頭に入っている箇所を指導してもらうべき
他の方の時はどうだったかわかりませんが、私の時は基本的に介入部位の解剖は3次元的にある程度頭に入っている前提で指導が進んでいきました。
私は蒲田先生の影響で細かい解剖が好きだったので余裕があったのですが、それなりに解剖が頭に入っていなければ、ちょっと面食らいます。
下手をするとせっかく直接指導を受けられるのに、その効果が半減してしまう可能性すらあるだろうなと、指導を受けながら思いました。
なので、自分が得意な箇所をテーマとして提示するのが良いと思います。
もしくは苦手な部分をしっかり予習してから行って、そこをテーマとして提示するのが良いと思います。
(4.おまけ)
爪はしっかり切ってやすりをかけていきましょう。
爪が長いとパートナーの体を傷つけてしまいます。
そして、やすりをかけていないと、尖った部分が皮膚を傷つけてしまいます。
下のような良く切れる爪切りで爪を切って、切り口が角ばらないようにやすりをかけましょう。
どうやって申し込む?
下記のサイトから申し込み可能です。
組織間リリースをなんで行うかなど、具体的なゴールを知るために下記のオンラインセミナーがオススメです。
具体的なゴールとなる良いアライメントを知ることができると、臨床での不安が劇的に減ります。
Youtubeでチャンネルを開いており、セミナーの短時間の切り取り動画をみることができます。
どんな内容か簡単にまとめてあるので気軽に動画を眺めてみて、今臨床で困っている症状のことが流れてきたら登録して視聴してみてください。
よかったら一緒に談義しましょう!
おまけ
以前、リアラインコンセプトのセミナーに参加した際のことも記事にまとめているので、よろしければそちらも読んでいただけると嬉しいです。
蒲田先生がYoutubeでチャンネルを開いており、セミナーの参考になる切り取り動画をみることができます。
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