蒲田和芳先生

組織間リリース®︎ができるようになるためにしたこと

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今年度、長年学び続けてきたリアラインコンセプトの認定資格を取得した、理学療法士9年目の尾澤です。

昨年の秋ごろの話になりますが、こんな依頼がありました。

理学療法士さん

理学療法士をしています。母が両下肢の痛み、痺れの訴えがあり私が施術をしていましたが思うように回復しません。尾澤先生のことは蒲田先生のFacebookで知りました。是非、母の治療をして頂き、自分も勉強したいと思っていますが宜しいでしょうか。

その方は組織間リリースを学び始めたばかりの方で、とても勉強熱心で感動しまし、快く依頼を受けて直接指導いたしました。

その時の治療内容は以下の記事をご参照ください。

https://oza-blog.jp/2022/10/14/ischiadic-nerve/

症状は坐骨神経周囲の癒着による坐骨神経痛でした。

行った治療内容は坐骨神経とハムストリングス間のリリース、梨状筋・下双子筋周囲のリリースで、症状は劇的に改善して、お母様も満足してお帰りいただけました

坐骨神経の触診とリリースは、組織間リリースセミナーではおそらく必ずやる内容です。

蒲田先生は「坐骨神経は硬くて太いから触診やリリースが簡単」とおっしゃっていたのを聞いたことがありますが、組織間リリース初学者には意外と大変ですよね。

私も組織間リリースを学び初めの頃は難しかったです。

ですが現在はそれなりの精度で組織間リリースが行えて、どのような症状の患者様を担当しても狙った効果が出せるようになりました。

今回はどのような経緯で組織間リリースができるようになったかと、私が今組織間リリースができるようになるためにするならこうするという、一番効率的だと考える方法をお伝えします。

組織間リリースできるようになるためにやってきたこと

組織間リリースができるようになるために、セミナーや職場での練習など、かなりの時間を使ってきました。実際にどのように修行してきたかをお伝えします。

受けてきたセミナー

  • 臨床1年目:ISR初級受講
  • 臨床4年目:CSPT通年で受講
  • 臨床5年目:ISR中級股関節編受講
  • 臨床4〜6年目:土曜夕〜夜に少人数開催のjoint health seminar20回くらい受講
  • 昨年度、今年度とKOKOKARA.ONLINEで関節疾患、産前産後のオンラインセミナー受講
  • 臨床9年目:今年度夏にパーソナルISR受講、リアラインスペシャリスト試験受講・合格
  • 先日ISR骨盤編を受講(2月、3月に1回ずつ受講予定)

職場でのISR練習

理学療法士1年目にの冬にISRセミナーを受講しました。

1・2年目に所属していた大学病院では私以外にISRを受講したことがなかったため、一人手探りでISRの技術が向上するよう、患者様にリリースを実施していました。

理学療法士3年目〜7年目の間に勤務していたリハ病院では、先輩がたくさんISRを受講していたため指導を受けていました。
同僚や後輩も大勢ISRやCSPTを受講していたため、一緒に練習したり、逆に私が指導したりしていました。

理学療法士8年目の時には整形外科クリニックで後輩に指導をしていました。

理学療法士9年目(現在)は冒頭にあったような、セラピストの方が家族を診てほしいと依頼してくださることが何件かあったため、治療をしながら指導させていただいています。

今やるなら

様々なセミナーを受けてきた経験から、私が考える最も効率よく組織間リリースの技術が上がる方法をご提示します。

私が考える組織間リリース習得の近道
  1. KOKOKARA.ONLINNEで知識の整理
  2. 組織間リリースセミナーを受ける
  3. パーソナル組織間リリースを受講する
  4. (おまけ)リアラインスペシャリストがいる施設に転職する

❶KOKOKARA.ONLINNEで知識の整理

まずは KOKOKARA.ONLINEで各関節の知識を整理します。

KOKOKARA.ONLINEはリアラインコンセプトの動画を視聴できるサイトです。

まずこのサイトで各関節の知識を整理した方が良い理由は、いきなり組織間リリースの技術を学んでも知識・技術が入りにくいからです。

組織間リリースは痛み・痺れなどの対症療法に非常に有効な治療手技です。

対症療法以外で行う場合、関節や組織が悪いアライメントにあるものを良いアライメントに修正していくようにイメージして行う必要があります

その「良いアライメント」と「悪いアライメント」の具体的なイメージが浮かなばい状態で組織間リリースを行っても、どうしてリリースしているかが理解できず、ただリリースをしているだけの迷子になってしまうからです。

KOKOKARA.ONLINEはオンラインで好きな時間に受講ができて、各関節の解剖・評価・機能的治療・対症療法が細かく網羅されています。

リアラインコンセプトの解剖・触診はとても細かいので、受講すれば組織間リリースの手技だけでなく様々な手技に役立ちます。

❷組織間リリースセミナーを受ける

各関節の知識がある程度整理できたら、実際に組織間リリースのセミナーを受講します

3日間で10万円近くする高額なセミナーですが、間違いなく触診スキルと軟部組織の癒着をリリースする技術が格段に上がります。

3日間集中して組織間リリースの練習ができ、何より蒲田先生の直接指導を受けられるのがとても大きなメリットです。

蒲田先生が直接指を持って誘導してくれるので
「リリースしているのはこれであっているかなぁ?」
とか
「リリースできたかなぁ?」
といった、学び初めの際に抱きやすい疑問も劇的に解決します。

先日、私も組織間リリースのセミナーに参加して実際に指を誘導して指導していただきましたが、その精度に驚きました。

迷いなく一直線に私の指先を癒着部位まで誘導し、そのままリリースしていくのも驚くほどわかりやすく、正解のイメージがわかりやすかったです。

組織間リリース(骨盤・内臓)に参加しました 昨日、蒲田和芳先生による組織間リリースセミナー(骨盤・内臓)に参加してきました。 対面での組織間リリースセミナーは約5年ぶりでし...

❸パーソナル組織間リリースを受講する

一度組織間リリースのセミナーを受けた方はパーソナルISRがおすすめです。

組織間リリースの技術は独学でレベルアップするのが大変だと思います。

ある程度基礎を学んだら、あとは実践してみて、蒲田先生の直接指導をお多く受けて答え合わせをするのが一番です。

私も昔、ISR初級と中級(股関節)を受講した後は、少人数制のセミナーを受講して、蒲田先生から直接指導を受けることが最もレベルアップにつながると感じて、Joint Health Seminarという土曜の夜に3時間だけ開催されていた少人数制のセミナーに参加していました。そこで蒲田先生からの直接指導をたくさん受けていました。

その時の経験から、蒲田先生から直接指導を受けるのが一番の近道だと感じました。

パーソナルISRでは蒲田先生に1時間つきっきりでISRの技術を直接指導してもらえます。

以前、パーソナルISRに参加した際の記事を書いたので、よろしければ一読ください。

パーソナルISRで修行してきました はじめに 一昨日、6月11日(土)に蒲田和芳先生の「パーソナルISRセミナー」に参加し、直接指導を受けてきました。 ...
パーソナルISR受けたその後 6月11日に蒲田先生のパーソナルISRで直接指導を受けてきました。 これはその時の記事です。パーソナルISRで修行してきました ...

私はパーソナルISRセミナーに参加した後、触診技術が上がった気がします。

受講後から治療効果もかなり上がりました。

パーソナルISR詳細:https://glab.shop/collections/seminars/products/per-isr

❹(おまけ)リアラインスペシャリストがいる施設に転職する

セミナー参加に比べてかなりハードルが高いのでおまけにしましたが、これはかなりレベルアップにつながります。

前の項でも述べましたが、組織間リリースは独学でできるようになるのが非常に大変です。

実際の臨床場面で悩んだ際にすぐに相談ができ、高いレベルで指導してもらえるような環境にいることは重要です。

私が以前勤務していたリハ病院は多くの先輩が組織間リリースを学んでおり、一緒にセミナーに参加する同僚も多かったため相談しやすく練習会もしやすかったためスキルアップにつながりました。

リアラインスペシャリストが掲載されているサイトのURLを添付しておくので、お役立てください。

リアラインスペシャリスト:https://myspecialist.info/specialist/

おわりに

私が組織間リリースセミナー股関節編に参加した際に、蒲田先生は
「大腿骨頭周囲の組織を全てリリースすると、骨頭を360°つるつる触り放題」
と、すごいことを言っていました。

初めて聞いたときは
「何をわけのわからないことを言ってるんだろう」
と、自分にはできないだろうと諦めていました。

しかし、今までたくさん練習して、蒲田先生レベルとはいかずともそれなりのレベルで組織間リリースができるようになったため、今なら蒲田先生が言っていることの意味もわかるようになりました。

私が好きな漫画「宇宙兄弟」の23巻の中にこんなフレーズがあります。

人の人生にはいくつもの”夢のドア”がある
人は…例えば「宇宙へ行く」みたいな大きな夢を持ったとき
目の前に現れたバカでかいドアに萎縮して向こう側へ行くことを諦めちまう
「開けられるわけがない」ってな
だがビビることはないんだよ
本当ははじめからそんな”バカでかいドア”なんてものはない
小さなドアがいっぱいあるだけだ
”成長のドア””発見のドア””勝利のドア””賞賛のドア”
他にも色々見つかるだろう
そしてその小さなドアを開けるたび
君らの夢がひとつずつ叶っていくのがわかるはずだ
(中略)
君らにはそのためにやるべきことがある
手探りでも何でもいい
意地でも次のドアに手を伸ばし続けることだ
そんなことしてる間に気づいたら宇宙遊泳とかしてるかもよ?

宇宙兄弟(23)

私は実習生の時に師匠が組織間リリースの技術を使って患者様の症状を改善させて、患者様から感謝され信頼されている姿に憧れて、同じ技術を極めようと頑張ってきました。

最初は全然できなくて、患者様から「痛い、やめて」と言われることもありながらコツコツ頑張り続け、なんとか思い通りの治療効果が出せるようになりました。

組織間リリースの技術は、原因不明と言われて長い間辛い症状で苦しむ方に非常に有効な治療法です。

高い精度でできるようになるには、努力と根気が必要になると思いますが、信じて勉強し続ける価値はあります。

この記事が、組織間リリースを学ぼうとしている方、学びはじめたけれど挫折しそうな方のお役に立てれば嬉しいです。

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