はじめに
昨日、サタデーナイトPNFセミナーに参加してきますって記事を書きました。
そして行ってきました。
ちなみにこの日は、日中に別のセミナーを受けてからのハシゴでした。
参加した感想はめちゃくちゃおもしろくて勉強になりました。
発表してくれた参加者がセミナーで頻繁に顔を合わせる方だったので感想を聞いてみたのですが、本当に参加して良かったとのことでした。
その方は臨床5年目くらいの若手〜中堅に差し掛かるクラスの理学療法士の方でした。
自分でも介入してきて問題点がわからなくなってきており、今後どうしていくかの方針と具体的な理学療法プログラムに悩んでいたみたいでした。
それらに対して具体的な方針を示してもらえたことで、今後の介入が楽しみになったとおっしゃっていました。
発表する前は緊張して冷や汗が出たけれど、本当に発表して良かったとのことです。
今回の発表は復職希望の脳卒中の症例で、BRSⅡ〜Ⅲ程度の右片麻痺回復期段階、歩行は介助レベルで右立脚でお尻が後ろに引けちゃう典型的な症状でした。
この研修に参加した経緯
前提条件
参加時の経験年数
理学療法士9年目
この研修に参加する前にどんな研修に参加していた?
IPNFAのコース1+2,3,4(整形),4B(中枢),参加できる限りの松田先生のPNFセミナー
研修に参加する前にどんな予習をしていた?
予習ゼロ
経緯
明日、サタデーナイトPNFに参加してきますの記事をご参照ください。
介入時にどのように考えれば良いかわからないという方にオススメでした
参加してみて、PNFを学んだことがある方はもちろん、PNFを学んだことがない方にもオススメできる内容でした。
さんざんPNFを学んできた自分だから感じたのですが、講義や実技の中でPNF特有のパターンやテクニックはほぼ全く使われておらず、PTならだれでも理解できる内容でした。
誰でも理解できて実践できる内容でしたが、自分で思いつくのが難しい、教わらないと正しいアライメント設定が厳しい、教わらないと正しい動作に導く促通ができないといった、指導を受けた人とそうでない人の差が格段に開いてしまうだろうと感じる内容でした。
これは様々な医療機関で働き患者様を良くできるPTとまだ臨床効果が出せていないPTを見てきたこと、様々なセミナーでたのPTを見て考え方を聞いてきたからこそ感じました。
知識の差は両者で大きくないのに持っている知識を結びつける考え方に差があり、今回のセミナーではそれを鍛えることができると思える内容でした。
それらをふまえて、以下のような方にオススメです。
- 問題点抽出が抽象的・ワンパターン・優先順位がつけられない方
- 問題点に対する具体的な介入が思い浮かばない方(とりあえず体幹・筋トレ・ROM訓練になっちゃう)
- 症例検討会を行うような職場に在籍している
当日の流れ
当日の流れは以下の通りでした。
- 松田先生の講義20分くらい
- 症例発表10分くらい
- 簡単な質疑応答5分くらい
- 実技練習21時くらいまで
講義
まず評価主に評価と治療プランに対する簡単な講義でした。
活動制限に対してその原因となっている機能・構造レベルの問題点をとにかく具体的に考えるといった内容でした。
発表
発表資料は簡単に最低限の情報を記載したものでした。
自分も以前勤めていた病院で症例発表会をしたことがありました。
その際には考察などを入念に考えて、スライドをぎりぎりまでみっちり作り込んでいき、莫大な時間と体力を使いましたが、ここでの発表はそこまで作り込む必要はなさそうです。
発表を考えている方は資料の準備で知り込む必要はないので安心してよさそうです。
今回の発表資料は【症例紹介】【理学療法評価】【姿勢・動作】【ICFによる問題点抽出】【介入効果をはかるためのテスト】【治療プログラムを簡単に箇条書き】【介入後のテスト・写真・動画】といった感じで構成されていました。
質疑応答
私が以前働いていた某リハビリテーション病院の症例発表のようにえげつない質問は基本的になく、今後の考え方のヒントにするための、確認程度の優しい質疑応答でした。
実技練習
発表で実際に行っていた治療プログラムを、より効果的に行うためにどうするか、実際にこれは行った方が良いか、こんなプログラムを組み合わせるとより良い等、とにかく臨床的な内容でした。
少人数だったのですぐに松田先生に質問ができてお得な感じでした。
特に自分では絶対に思いつけない・怖くて実践できない「麻痺側への側臥位」「麻痺側からの起き上がり」「麻痺側下肢の遊脚の際に骨盤を引き上げない」といった内容は全PTに知ってほしいものでした。
結論:具体的な問題点抽出・治療プログラムを立案するための考え方を学べるセミナーでした
PNFを学んだことがある方だけでなく、学んだことがない方も受けて損はない内容でした。
オンラインでも参加できるので遠方の方や家庭が忙しい方にもオススメでした。
よかったら次回開催の内容だけでも見てみてください。
サタデーナイトPNF202207(対面およびオンライン開催)
オススメする理由3選
おすすめする理由はたくさんありますが絞りに絞って以下の3つです。
- 問題点抽出・優先順位決めのための超具体的な考え方が学べる
- 問題点に対する具体的な介入方法の考え方が学べる
- 症例検討の練習・ヒントになる
①問題点抽出・優先順位決めの具体的な考え方が学べる
まず最初に問題点抽出・優先順位決めのための超具体的な考え方が学べるという点です。
今回、松田先生がセミナー中にこんなことをおっしゃっていました。
「良いセラピストは原因因子となる問題点が具体的で数が多く、その中から適切なものを選択できる」と。
私が以前働いていた病院で尊敬していた先輩方や同僚は、その能力がとても高かったです。
私もそんな先輩から多くの指導を受け、同僚と談義し、書籍やセミナーで多くを学んで少しずつそれができるようになり、患者様からの感謝の声が多くなっていきました。
知識は自分で学ぶことができましたが、その知識をどう活かすかということは、圧倒的な凡人の私では教わらないことには学べませんでした。
特に優先順位の決め方は、「どうしてそうなるか」と考えながら多くの臨床経験を積んだ先達から学び、素直に実践するのが患者様にとっても自分の成長にとっても1番の近道でした。
問題点に対する具体的な介入方法の考え方が学べる
次に、問題点に対する具体的な介入方法の考え方が学べるという点です。
上のように問題点を抽出し優先順位が決められても、具体的にどこに対して介入していくかは本当に難しいです。
特に昔の私を含めて多くのPTが苦労するのが「具体的にどの姿勢・動作パターンをどう修正するのか」です。
その考え方のヒントを示してもらえます。
特に「下腿三頭筋がかたくて歩行の立脚相でバックニーになって、体幹も弱くてお尻が引けてきてしまうので、体幹を鍛えて下腿三頭筋のストレッチをする」みたいなふんわりした感じの臨床推論とプログラム立案をする傾向がある方にとって、考え方の強い武器になると思います。
普段の考え方との違いに面食らいますが、何回も考え方を学んでいくうちに具体的にどうしてくかといったイメージがつき、自分で考える幅が広がり臨床結果が出るようになってきます。
症例検討の練習・ヒントになる
最後に症例検討の練習・ヒントになるという点です。
職場で症例発表が義務化されている方にはかなりオススメです。
問題点が明確にでき、治療プログラムを具体的に提示してもらえて、その過程にある臨床推論の案を仕入れることができるからです。
私が発表資料を作り込む上で一番大変だった作業は「動作観察」「問題点抽出」「考察」ですが、その全てでヒント(もはやほぼ答え)をいただけて、しかも発表すれば無料はちょっと条件が良すぎです。
臨床で実際に行ってどうだった?
実際に私が臨床で行ってみると、
基本的に今回の内容は、私は今までのセミナーで学んだことがほとんどで、基本的には復習・確認になりました。
今回のセミナーで行った内容は実際に臨床の場面でも行ってきました。
患者様からは
「麻痺した側を下にして寝られるなんて思わなかった。全然痛くない。」
「歩いていると麻痺してない方のふとももがすごく疲れてたのに、たった一回リハビリやっただけでそれが全くなくなって嘘みたい。」
「今まで無理やり歩いていた感じがしたけど、自然に歩けるようになってきた感じがして気持ちが良い。」
と言われ、多くの方にとても感謝されました。
上司からも
「〜さんがあんなに歩けるようになるなんて思わなかった」
と言われました。
基本的にはセミナーで学んだ内容を素直に忠実にそのままやっただけです。
どうやって申し込む?
下記のサイトから申し込み可能です。
参加者がいる限り毎月開催されるようです
サタデーナイトPNF202207(対面およびオンライン開催)
サタデーナイトPNF202208(対面およびオンライン開催)
まとめ
結論:こんな方にオススメ
問題点抽出が抽象的・ワンパターン・優先順位がつけられない方
問題点に対する具体的な介入が思い浮かばない方(とりあえず体幹・筋トレ・ROM訓練になっちゃう)
症例検討会を行うような職場に在籍している
オススメする理由
問題点抽出・優先順位決めのための超具体的な考え方が学べる
問題点に対する具体的な介入方法の考え方が学べる
症例検討の練習・ヒントになる
申し込み方法
下のサイトを見てみて興味が出たらぜひ一緒に受けましょう。
おまけ
以前、IPNFAのコースに参加した際のことも記事にまとめているので、よろしければそちらも読んでいただけると嬉しいです。
【IPNFAベーシックコース1+2】に参加した感想・レビュー
松田先生がPNFのYoutubeチャンネルを開いているので、パターンの復習にすごく助かります。
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